世界の終わり…

2009年10月22日 戯言
この本は本当に面白かった。
「風の歌を聴け」も、面白かったからこそ最後まで読めたんだけど
読んだ後にこれほど思いを馳せることはなかった。
 
本に出てくる「世界の終わり」というのは
1つの町で、その町の住人は「心」を喪失している。
そのせいで感情に起伏が生じることもなく
いつも安らかで穏やかな日々を送っている。
まさに私が常に望んでいる「平和」だとか「平穏さ」、「心穏やかな生活」というのが
永遠に続く場所。
しかし主人公(というか筆者?)は、それが不自然で間違ったことだと考える。
 
確かに心が無いということは死んでいるのと変わらないのかもしれない。
そう考えると、私が毎日、意味の無い葛藤を繰り返してとても辛いと感じることは
それこそが「生」そのものということになる。
家から一歩も出ることなく、人と話すこともなく
ひたすら何の生産性も無い行為に励んでいるこの生活が
私にとって、「生きる」ということ…。
そう考えるとほんの少し救いがあるような。
 
呼吸を苦しいと感じるくらい、苦しい。
何がそんなに苦しいのかと問われても、言葉にしようとするとどうもうまくいかない。
脱出しても脱出してもココに戻ってきてしまう。
もちろんそれは、私の意志や心の弱さに起因しているわけだけど。
私が主人公だったら喜んで「世界の終わり」の住人になっているところ。
 
本の中の様々な仕掛けや謎解きが本当に面白かった。
(解説サイトが無ければ分からなかった・気付かなかったことだらけだけど!!
さらに扱っているテーマがとても興味深かったし
そのテーマに関しても、全体的に見ても
筆者の考え方に強く共感できる気がする。
そうじゃなきゃもっと違和感や苛立ちばかり感じたはず。
だから、この人の本をもっと色々と読んでみたい!と思った。

読み易い「風の歌を聴け」とこの本をチョイスして私にくれた友人は
ほんとにナイスチョイスでした。チョイスしたかどうか知らないけど。
そろそろケータイが無いのが本気で辛くなってきたかも。
寂しいのなら手軽なスカイプを利用すればいいのに、今は人が怖くてしょうがない。
鬱で話せないのならまだしも怖いって何だろう。不安で、怖くてたまらない。
人が寂しさで死ねないことを本当に残念に思う。…まぁ死ぬほどじゃないけどね。

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